井端設計道場 第21回 2024年5月
DETAIL
いつもありがとうございます。
佐野工務店 四代目の佐野です。
北海道に渡り、2日間建築家の井端明男先生から設計を学んできました。
今回で21回目となります。
井端先生設計の建物3物件を見学させていただきました。
語弊があるかもしれないけれど、井端建築は素材に頼らないカッコよさがある。
この業界に長くいても中々見ることのない納まりや材料の使い方を目の当たりにすると、「練る」作業の大切さが本当にわかる。
形状や納め方のWHYとHOWの源泉を聞いていると、毎度新たな気づきがあり、思考が柔軟になるのがわかります。（あたり前という概念が壊されます）
時間があっという間に過ぎるのでした。
課題敷地は101.3坪と今回も広い。
建ぺい率40％、容積率50％、第一種低層住居専用地域、外壁後退1m、南接道、道路幅員8m。
30代のご夫婦＋男の子2人の4人家族の住まい。
要望は以下の通り。
駐車スペース2台。リビングダイニングは皆で集まる場所とし、その片隅で読書できる場を確保したい。パソコン部屋が必要。子供の勉強はダイニングでやることを想定。
まずは、いつも通りのcar & tree。
駐車スペースは乗り入れを考え、接道に垂直に（軸線を西側隣地境界に近づけるように）とる。メインの木は道路からの見え方を考慮し、南東に大きな木を配置した。
建物の構成は1階で生活が完結できるようにして、子供部屋はロフト的な扱いで2階に持っていった。
東側が緑道で空が開けているので、2階は東側に大きく窓をとり、1階から見ても空につながるように計画。朝日が気持ちいいいだろう。
玄関から連続するように土間をリビングダイニングまでつなげ、薪ストーブを設置。
LDKはコンパクトにしているけれど、将来的には丁度良い大きさになるだろう。
庭も広くとれ、距離感もよい。庭の作り方によっては、山荘のようにすることもできる。
寝室は東側、水廻りは西側に。
SAUNAをつくり、洗濯脱衣場から西側の物干し兼ととのいデッキにつながるようにした。
サウナ→水風呂→外気浴の動線も良いと思う。
冬のサウナは雪にダイブするのもあり。
使いやすく、楽しめる場になるだろう。
ここまできて書き忘れたが、パソコン部屋は離れとしてガレージの脇に設けた。
主屋とつなげるか迷ったが離す形に。先生からは風除室を設けて繋げるのもありとアドバイスをいただく。なるほど納得でした。
広い土地は設計面でいうとできることが多くなるが、当然予算があるので、その中で顧客にとってどう良いものをつくるかがとても難しく、面白くもある。
今回は、延床27坪程度に納めたのだけれど、吹抜けが嵩増しされるので、コストを抑えるならここの考え方を変える手もある。
ロフト的な空間だけれど吹抜け面が両サイド床ナシなので、水平ブレースも必要になってくるかもしれない。
細かいことを考えるとまだまだ調整は必要だけれど、ファーストプランはこの様な形になった。
建物のプロポーションも、千葉では中々やならいようなことも北海道ではチャレンジしている。
気候や家の求められる性能等を加味すると当然なのかもしれない。
毎度、ホクシン建設の皆様ありがとうございます。
大変勉強になりました。
また来月、宜しくお願いいたします。
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