井端設計道場 第26回 2024年11月
DETAIL
いつもありがとうございます。
佐野工務店 四代目の佐野です。
今月も北海道に行ってきました。
気温は1桁、霰(あられ)が降る中、勉強をさせていただきました。
今回は、辻野建設工業さんの新しいモデルハウスi-works1.0と、井端先生設計の認定こども園を見学させていただきました。
北海道バージョンのi-works1.0は様々な地域材が使われていました。
素材が変わるだけで、だいぶ印象が変わります。
また、キャットウォークがあったりと、間取り的に通常の1.0と違うところも。
個人的には吹抜け上のそのキャットウォークと窓が好みでした。
ちょっとした工夫で見え方が変わったり、大変勉強になる。
もう一点面白いところが、パッシブ換気といわれる仕組みが導入されていたこと。
内容はよく理解できていませんが、ロフトに設置されてエアコンを、どのように1階2階に落とすかなど工夫をされていました。
認定こども園は井端先生のイズムがここぞとばかりに出ておりました。
そして園の子供たちが本当にわんぱくに、のびのびと楽しそうにしていました。
空間の在り方、室内の境界の考え方、場にちょっとひと工夫するだけで特別なものになるのだなと。
その発想をどこからもってくるか、、、体感・観察・考察・実行の繰り返しをして身につけるしかない。
そしてその思考を練る作業を楽しみながらできる能力が必要なのだなと、井端先生と会話をする度に感じるのです。
先生の設計はとても奥が深い。
表層の面白さだけに囚われていては本質はつかめず、なので月一の機会を大切にしなくてはならない。
今回の課題敷地も、千葉ではなかなか遭遇しないロケーション。
土地の四周に何もなく、視界に入る樹木の紅葉がとてもよい。
敷地面積は1597㎡のうちの約160㎡(50坪弱)の区画に設計する。
用途地域:指定なし
防火地域:指定なし
建ぺい率:60%
容積率:200%
東側が水路(暗渠)を挟んで接道となる。
・家族構成は夫婦+子供3人
・サウナが好き
・アウトドアが好き
・薪ストーブを入れたい
・玄関からLDKにつながる土間が欲しい
など
現地を確認したものの、雑草が生い茂ってよくわからなかったのだけれど、隣地との高低差はそれなりにありそうでした。
全方位眺望が良いが北側隣地が傾斜路で見下ろされるかたちになるので少し距離を置き植栽を置くように配慮。
建物は南に向け計画する。
南側と西側は建築予定範囲よりも先まで所有地となるため、将来的なつながりも考慮して検討を進める。
構成として、6m×6mのLDKのある建屋と4m×4mのサウナ室+水廻りのある建屋を玄関ホールでつなげました。
総2階建てです。
アプローチから玄関に入り吹抜けのある玄関ホールとする。
吹抜け上にはハイサイドの窓を設け大らかな場としました。
玄関入って右が主寝室、左が土間続きでLDK。
2階はトイレと居室3部屋とし、渡りを通って水廻り+サウナ室とした。
外で外気浴もできるように西側の高台にブリッジを掛け「ととのいデッキ」を設ける。
地盤の高低差は明示されていなかったが、おそらくいい塩梅かと思う。
洗面化粧台横は、室内でも外気浴ができるようゆとりを持たせた。
先生からは、土間の意味・意義・在り方について指導をいただいた。
外とどうつながるか。
帰って考察を深めるのでした。
辻野建設工業の皆様、2日間お世話になりました。
ありがとうございました。
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